木は熱を伝えにくいからあたたかい
木材が好まれる理由はいろいろあります。
まず、材面の美しさ、触れたときの心地よさ、ほのかな香りなどの感覚的な好ましさがあげられます。
また、材料としてみると、軽くて強い、
加工がしやすいという鉄やコンクリートとは異なる特性があります。
このような特性はすべて、木材の「パイプ状の細長い細胞」が
強固に結合しているという組織構造によります。
木材を電子顕微鏡で見ると、パイプ状の細胞の集合体です。
例えば、スギを輪切りにしたときに現れる木口面には、
1㎠に約4万から30万本もの細胞が詰まっています。
その細胞の中には、身近な物質では最も熱を伝えにくい空気が入っているため、
木材は熱を伝えにくいのです。
それで、木材に触れるとあたたかく感じるのです。
木材が最も使われるのは住宅向けですが、このときに「熱を伝えにくい」性質は、
住む人の健康にすばらしい威力を発揮します。
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