木材の強度
一般に構造物を構成する柱、梁、土台などの部材には、
圧縮、引張り、曲げ、せん断、めり込みなどの力が単独または複合して生じます。
異方性を強度的性質から見ると、
柱のように縦に使われるときに作用する力に対しては強いのですが、
土台や梁のように横に対して使われるときに作用する力に対しては弱いのです。
また、木材は天然素材ですから、節、目切れ(繊維走向の傾斜)、丸身などがあり、
それらが強度を低減する要因にもなります。
それで構造物を安全に設計するために、製材品には日本農林規格(JAS)で決められた等級があり、
部材に許される上限の強度が決められています。これが許容応力度です。
部材に生ずる応力(強度、単位面積当たりの力)がこの値を超えた場合は、
安全性の保証は期待できないことになります。
例えば、JASの「針葉樹の構造用製材の日本農林規格」は、
構造材を主な対象として制定されたもので、この基準で選別されたものは、強度性能が保証されます。
関連記事