心材は辺材よりも強い? その3

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 このように辺材の細胞が後に心材に変わるので、

木材の骨組み自身には辺材と心材の間には差はありません。

したがって、年を経て辺材が心材になった後も、

比重や吸湿・伸縮性能、弾性、強さなどはほとんど変わりません。

例え一本の原木で辺材と心材で弾性、強さなどが違ったとしても、

それは辺・心材の違いではなく、それぞれの部位にもともと備わった材質の違いに過ぎません。

 ここで両者の性質をまとめてみると、いずれも樹木を支えるという働きをしているが、

辺材の細胞は水分の通導といった生理的な働きをし、

一方で心材は木材を腐りにくくして、樹木に耐久性を与えることになります。

したがって「辺材と比べて心材は濃色で、液体を通しにくく、腐りにくい」

というのが一般的な両者の違いです。

ただ、すべての樹種で心材が腐りにくいわけではなく、樹種によって心材の耐朽性に違いがあります。

エゾマツ、ブナ、シナノキのように心材でも腐りやすい木があるので注意が必要です。

 樹木がある程度以上の年齢にならないと心材ができません。

また、色調では心材がわかりにくい樹種もあります。

このようなことから、すべての木にはっきりとした心材が認められるわけではありません。






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