集成材の強さは無垢材の1.5倍である? その1

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 10数年前には構造用集成材の強さは製材(無垢材)の1.5倍あると言われてきました。

それは当時の規格で構造用1級の集成材の曲げ材料強度が、

普通の構造用製材の1.5倍に設定されていたことによります。

 製材品でも集成材でも、強さは壊してみないと測れないので、これを構造用材として使おうとする場合、

最も弱い材料に当たったとしても安全なように統計的な下限値を材料強度に決めています。

 同じ樹種の原木から得られた無垢材と集成材の強度分布を比べると、

集成材では無垢材と比較して平均値がやや上がるが、あまり変わりません。

一方、強度の散らばりが7割程度にまで少なくなります。

これは集成材では積層による材質の平均化と、

材中の節などの欠点の除去・分散によって強度の散らばりが小さくなるからです。

このため最も低い品質の材料の耐力性能の値が無垢材に比べて高くなります。

このようなデータを基に上に書いたような両者の材料強度の違いが設定されました。

 現在では両者とも規格が変わり、無垢材の場合には「針葉樹の構造用製材」として

目視等級区分法と機械的等級区分法のどちらかの方法で区分しています。






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