木は呼吸する? その1

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 「木は呼吸する」とよく言います。生きている樹木は実際に葉で呼吸しますが、

木材は生理的な意味で呼吸するわけではありません。

この言葉は、木材はこれを取り巻く空間の湿度変化に応じて、水分を吸ったり、出したり、

それによって伸縮する様子を「呼吸する」と比喩的に表現したものです。

 樹木は大量の樹液を含んでいるので、

丸太から製材したばかりの生材(グリーン材)は大量の水分を含んでいます。

 一方、長期間室内や雨の掛からない箇所で使っていて、

十分に乾いている木材(気乾材)も幾分かの水分を含んでいます。

その量は含水率に換算すると約15%程度の水分を含んでいます。

 気乾材と言っても常に一定の含水率であるわけではありません。

周囲の空気の湿度が高くなると吸湿し、空気が乾くにしたがって木材から水分が出ていきます。

この湿度に釣り合った状態での含水率を平衡含水率と言い、樹種によらずほぼ同じ値となります。


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